メキシコペソの特徴は?危ないって本当?メリットやリスクも解説

メキシコペソの特徴は?危ないって本当?メリットやリスクも解説

いまや数多くの人々で投資が行われているFX。どの通貨を購入するか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。今回、この記事ではメキシコペソについて解説していきます。「メキシコペソってどんな通貨?特徴は?」「メキシコペソが危ないって本当?」「メキシコペソを購入するメリットやデメリットが知りたい」といった方に向けて、この記事では

  • メキシコペソとは
  • メキシコってどんな国?
  • メキシコペソが危ない通貨って本当?
  • メキシコペソに投資するメリットやデメリットは?
  • メキシコペソ、今後の見通しは?

について解説していきます。この記事を読むことでメキシコペソについてわかります。是非、最後まで読んでみてください。

目次

メキシコペソとは

メキシコペソの特徴や、ここ数年の値動きの推移について紹介します。

メキシコペソの特徴

メキシコペソの特徴をそれぞれ解説していきます。

新興国通貨であると同時に資源国通貨

メキシコは、成長段階の初中期に位置している今後の発展が期待できる新興国通貨です。また、メキシコ湾の油田から石油や天然ガスが産出されるため、同時に資源国通貨でもあります。経済による変動の他に、原油など資源価格の変動による影響を受けやすい特徴があります。

金利が高い

金利が比較的高く、リーマンショック前は8.25%です。その後3%まで低下しましたが、2015年12月アメリカが利上げに踏み切ったあと、利上げサイクルに入り2018年6月までに13回利上げ。7.75%まで上昇しています。その後も上昇は続き、2023年には金利が11.25%になりました。

アメリカの影響を受けやすい

メキシコはアメリカの南部に位置していることもあり、輸出や輸入の主な取引先はアメリカとなっています。そのため、アメリカの景気によって影響を受けやすい傾向があります。

また、アメリカ大統領選などのイベントの結果によっても、ペソの価格が変動する可能性があります。

メキシコペソ10年の値動きを紹介

メキシコペソ・円の2014~2023年の値動きを紹介します。単位は1ペソあたりの円です。

20142015201620172018
7.96617.65385.84195.94015.7420
20192020202120222023
5.65995.00065.4142         6.54087.9313         

メキシコってどんな国?

メキシコは、アメリカ合衆国と中央アメリカの間に位置する国です。正式名称はメキシコ合衆国と呼ばれ、首都はメキシコシティ。人口は約1億2600万人と言われ、国土面積は196万平方キロメートルと、日本の約5倍の面積となります。国土の北はアメリカの南部に位置し、西は太平洋、東はカリブ海とメキシコ湾に面しています。気候は6~9月が雨季、10~5月が乾季となっており、雨季ではスコールが降ることが多い地域です。言語はスペイン語で、基本的に明るくおおらかな人が多い印象です。

メキシコの経済

メキシコの経済は中南米の中ではブラジルに次ぐ新興国です。鉱物資源が豊富でカリブ海沿岸地域に油田が多く、石油や天然ガスが産出されます。工業化が近年急速に進んでおり、自動車や機械、電子機器などを主要産業としています。地理的に対アメリカ依存度が高くなっており、輸出全体の約8割がアメリカ向け、輸入の約半分がアメリカです。そのため、アメリカの景気がメキシコ経済にも影響を与えるため重要になります。

過去には2度の通貨危機も

メキシコは、1982年の「メキシコ債務危機」と1994年の「メキシコ通貨危機」と2度の通貨危機を経験している国です。1994年のメキシコ通貨危機では、武装反乱や大統領候補の暗殺などの事件により信頼が一時失墜し、ペソが暴落。メキシコ政府は為替介入したが、力尽きて財政破綻しました。

メキシコペソが危ない通貨って本当?

メキシコペソは、変動が起きやすい通貨のため、リスクが高く危険な通貨です。特に、アメリカの影響で価値が暴落する可能性があります。2024年には大統領選も控えており、トランプ大統領が当選した場合は、大きく下落するのではないかと予想されています。

過去にはトランプ前大統領の影響で暴落も

過去にトランプ前大統領の施策によって、ペソの価値が下落しています。2019年5月に行われたメキシコへの追加関税では5.7円台から5.4円台へ、また同年7月の中国への制裁関税発動時にも5.7円台から5.4円台に下落しています。また、トランプ前大統領は「メキシコから来た不法移民がアメリカ国民の職を奪っている」としてメキシコとの国境に物理的な壁を建設すると表明。メキシコとアメリカの関係が悪化しペソは下落しました。

現大統領オブラドールの政策による影響も

メキシコ国内の政策によって、ペソの価値に影響を与えます。2021年には次期メキシコ中銀総裁に財務公債副大臣のビクトリア・ロドリゲス氏を起用すると発表した際にペソは大きく下落しました。

アメリカとの関係については、「バイデン大統領と今後も良好な関係を維持していきたい」とオブラドール大統領は話していることから、急な悪化はないと見えます。

メキシコペソに投資するメリットやデメリットは?

メキシコペソを購入するメリット・デメリットについて紹介します。

投資するメリット

ペソを保有するメリットとして以下の通りです。

  • 長期的な成長が期待できる
  • 保持しておくと高い金利を受け取れる
  • 短時間で大きな値動きがある

投資するデメリット

  • 値動きが荒く短時間で大きな損失になる場合がある
  • アメリカや資源の影響で値動きするため安定しない
  • ロスカットによってスワップポイントが無くなり、大きな損失になる可能性も

メキシコペソ、今後の見通しは?

2024年、メキシコペソはどうなっていくのか今後の見通しを調査しました。

利下げが行われる可能性

2023年12月に「しばらくの間、金利は現在の水準を維持する必要がある」とメキシコ中央銀行から声明がありましたが、2024年中に利下げをする公算が高いと予想されています。2月現在、メキシコペソの政策金利は11.25%ですが、年末までに9.25%前後に段階的に引き下げられるとの見方もされています。しかし、この穏やかな利下げはペソに対する逆風とはならず、現在の追い風がやや弱まる程度と言われています。

アメリカ大統領選に注目

やはりアメリカ大統領選の結果によって、ペソの価格は大きく変わることが予想されています。現在、トランプ前大統領がアメリカ大統領選の立候補資格があるかという点において裁判が行われている最中です。このまま立候補が可能となり、大統領選にてトランプ前大統領が勝った場合、ペソは大きく下落するのではないかと予想されています。2024年アメリカ大統領選は、メキシコペソのみならず、別の通貨や国際情勢に影響を与える可能性があるので、動向に注目しましょう。

まとめ

今回は、メキシコペソの特徴やメリットなどについて解説しました。金利が高いことから投資する人も多いメキシコペソ。様々な影響を受けやすい通貨なので、投資する際は注意が必要です。また、2024年のアメリカ大統領選の結果によってペソが変動することが予想されているので、大統領選の動向に注目して投資するか検討しましょう。

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