よくニュースなどで「円高・円安」というワードをよく耳にする機会があります。
なんとなく理解しているつもりでも、円高・円安が私たちの生活にどのような影響を与えているのかまではよく分かっていない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、円高・円安とはどのようなものなのか、それぞれのメリットやデメリット。そして、円高と円安の覚え方についてご紹介します。
円高と円安とは?
まず前提として、円を含む”通貨”の価値というのは、その通貨が他の通貨と比べて高いのか安いのか相対的に判断して決められています。
円高と円安を簡単に説明すると
- 円高→円の価値が他の通貨よりも高くなる
- 円安→円の価値が他の通貨よりも低くなる
と、なります。
最近ではニュースなどで「ドル円相場は円安」というワードが頻繁に出てきていますが、これは米ドルに対して日本円の需要が減り価値が低くなってきているという意味になります。
簡単な円高と円安の覚え方!
円高・円安の言葉の意味は理解していても、「1ドル150円の円安」などの『為替情報』として説明されると少しややこしくなってきます。
今回は最も目にする機会の多い世界の基軸通貨である米ドルと日本円を例に解説します。
「価格が高くなっているから円高」は間違い
例えば、前日の米ドル/円(USD/JPY)相場が150円で、今日は155円だったとします。価格だけ見れば前日比+5円となっていますが、これは”円高”ではなく”円安”になります。
この150円というのは、「1ドルに交換するために必要な日本円は150円」という意味となり、この場合、1ドル交換するために必要な日本円が+5円必要となることから、ドルの価値が高くなり日本円の価値が低くなったと言えます。
「1ドル◯◯円」の価格が低くなれば”円高”で、逆に価格が高くなれば”円安”と覚えましょう。
「価格が高くなっているから円高」と間違えて覚えてしまわないように注意です。
円高・円安それぞれのメリットとデメリットとは
円高と円安の意味は理解できましたが、そもそも私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか。
円高・円安それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
円高のメリット
円高では、日本円の価値が高くなるため海外製品(輸入品)が安く買えるというメリットがあります。そのため企業の場合も輸入コストが削減され、利益の増加に繋がります。
個人の場合は、それ以外にも外貨を安く両替する事ができるため、海外旅行も安く済みます。
円高のデメリット
円高のデメリットとしては、輸入品が安くなるメリットの逆で、輸出品の値段が高くなり海外で売れにくくなってしまいます。
それにより円高が進むと自動車をはじめとした輸出産業の業績が悪化してしまったり、海外旅行客が減少することにより日本経済への悪影響が大きくなります。
円安のメリット
円安になると、海外から見ると日本の製品が安く買えるようになり、自動車や電子部品などの輸出製品の売れ行きが良くなります。さらに海外からの旅行客も増え、日本の経済が活発になり、日本株の株価が上昇することが期待できます。
円安のデメリット
円安では輸入商品が高くなることから、原油などのエネルギー資源の値上がりが懸念され、それに伴い輸入に頼っている生活必需品も値上がりする可能性が高くなります。
そのため特に個人では、賃金は上がらないのに出費は増えてしまい、生活コストが増えてしまうというデメリットがあります。
まとめ
ニュースでよく耳にする「円高・円安」についてどのような影響があるのかや、円高と円安の覚え方についてご紹介しました。
円高や円安について知っておくと、日々の経済ニュースをより良く理解する事ができるので、是非覚えてみてください。