最近では多くの投資家が海外通貨に投資しているFX。FXを初めて日が浅い人にとっては、どの通貨が良いのかわからない人もいると思います。「ロシアの通貨ルーブルはどんな通貨?投資する魅力はある?」「ルーブル円の状況を教えて欲しい」といった方に向けて、この記事では
- ロシアの通貨ルーブルとは
- ロシアの通貨ルーブルに投資するメリット・デメリットとは
- ルーブル円の10年間の推移を紹介
について解説していきます。この記事を読むことでロシアの通貨ルーブルについてわかります。是非、最後まで読んでみてください。
ロシアの通貨ルーブルとは
ルーブルとは、ロシア帝国や旧ソ連時代からロシアで使用されている通貨です。通貨コードはRUBと表記され、通貨シンボルは「₽」となります。4種類の硬貨と6種類の紙幣で構成されており、現在はほぼ流通していないカペイカという補助通貨もあります。
ルーブルの特徴
ロシアの通貨ルーブルの特徴として、もともと通貨バスケット制を採用していた通貨でしたが、2014年11月に変動相場制に移行しています。これによりモスクワ証券取引所の外為取引価格に基づいて中央銀行が為替レートを決定するようになりました。また、ロシアでは石油や天然ガスなどの天然資源に依存しており、原油価格によって経済状況が左右されるという特徴があります。
ロシアの通貨ルーブルに投資するメリット・デメリットとは
ルーブルに投資するメリットとデメリットを紹介します。
投資するメリット
ルーブルに投資するメリットを紹介します。
少ない資金で投資できる
FX取引に最低限必要な証拠金は為替レートをベースに決定します。為替レートが少ないほど証拠金も少なくなります。2024年4月時点でルーブル円の為替レートは1.739円なので、証拠金を抑えた取引が可能です。
資源価格の連動
ロシアは石油や天然ガスなどの資源大国で、資源価格に大きく依存しています。そのため、天然ガスなどの価格が上昇すると、ルーブルの価格も上昇します。原油価格上昇が報じられたり、上昇の兆しがある場合は購入することで利益を得る確率が高まります。
高金利
ロシアの政策金利は2024年4月時点で16%となっています。日本との金利差が大きいことからFX投資によるスワップポイント獲得が期待できます。
投資するデメリット
ルーブルに投資するデメリットを紹介します。
ウクライナ侵攻により不安定
一時期1.28円台まで下落したルーブルは2021年10月に原油の大幅反発により1.64円台へ回復しました。しかし、ロシアと欧米の関係が悪化するにつれ、次第に上値が重くなり、2022年2月のロシア軍によるウクライナ侵攻が起きると急落しました。欧米が制裁として、ロシア中銀の外貨準備凍結や一部銀行を国際決済網から排除するという厳しい措置を行うとさらに下落。2024年4月時点では1.73円台とかなりの回復を見せていますが、ウクライナ問題は先行きが見通せず、欧米が規制緩和に動く可能性も低いため、今後も不安定な状況は続くと見られています。
急な取引停止も
ウクライナ侵攻の経済制裁などの影響でロシア関連金融商品の取引が出来ない証券会社があります。現在取引できる会社でも、今後の状況によっては取引できなくなる場合もあるため注意が必要です。
ルーブル円の10年間の推移を紹介
ルーブル円の10年間の為替レートを一覧で紹介します。
2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 |
2.0050 | 1.6265 | 1.9230 | 1.7674 | 1.6844 |
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
1.4891 | 1.4908 | 1.9940 | 1.6616 | 1.6368 |
まとめ
今回はロシア通貨ルーブルについて解説しました。レートが安いため証拠金が少ないことから少ない資金で投資できるというメリットはありますが、2022年2月より行われたウクライナ侵攻によって不安定な状況になっています。また、ウクライナ問題に対して先行きも見えていないため、投資する場合は注意が必要です。しっかりと情勢を見極めたうえで投資するようにしましょう。