最近では多くの投資家が良く利用している投資方法FX。日本のFXだけでなく、海外のFXを利用している人もいるのではないでしょうか。そんな海外FXですが、国内FXを使用したときと同じように日本の制度に則って納税する必要があります。
「納税や確定申告の対象となる条件が知りたい」「海外FXの税金計算方法とは？」といった疑問を持った方に向けて、この記事では
- 海外FXでの確定申告・納税対象者の条件とは
- 国内と海外によるFXの税金の違い
- 海外FXの税金計算方法
について解説していきます。この記事を読むことで「海外FX 税金計算方法」について分かります。是非、最後まで読んでみて下さい。
海外FXでの確定申告・納税対象者の条件とは
給与所得者か非給与所得者によって、海外FXの利益で納税する税金が異なります。それぞれのケースを見ていきましょう。
給与所得者の場合
企業で働いている給与所得者（サラリーマンなど）の場合、給料以外の所得が年間20万円より多くなると確定申告しないといけません。海外FX以外にも副業している場合は、それらを合計して年間20万円以上になっているか確認しましょう。所得は、経費を引いた額になります。例えば年間30万円の利益を得ていて、経費が20万円かかっている場合、所得は10万円となるので確定申告の非対象になります。また、給料以外の所得が20万円未満の場合に払わなくていいのは所得税のみです。少しでも収益がある場合は住民税を別途申告しなくてはいけないので注意してください。
非給与所得者の場合
フリーランスや専業主婦などの非給与所得者は、所得が年間で48万円より多くなると確定申告しないといけません。所得税の基礎控除が48万円のため48万円より少ない場合は所得が0円になります。基礎控除は、所得から控除できる金額です。基礎控除は2400万円以上の所得がある場合は変動することに注意してください。給与所得者と同様に、少しでも収益がある場合は住民税の申告が必要なので注意しましょう。
国内と海外によるFXの税金の違い
国内FXと海外FXでは課税時の仕組みが違います。それぞれ解説していきます。
国内FXの課税方法
国内FXの課税方法は、申告分離課税になります。申告分離課税とは、別の所得と分け個別の利益に対して課税する制度です。他の所得と合わせず、FXの利益のみで税金を計算します。また、計算時の税率は一律となっており、所得税率が15%、住民税率が5%、復興特別所得税率が0.315%で合わせると20.315%になります。
海外FXの課税方法
海外FXの課税方法は、総合課税になります。総合課税とは、他の所得と合計した金額に対して課税する制度です。所得の分類は雑所得に分類されます。海外FXの税率は、累進課税制度となっており、所得税率は所得によって変動する税率と控除額によって決まり、住民税率が10%、復興特別所得税率が2.1%で合わせると15～55%になります。
累進課税制度の税率について
累進課税の税率と控除額は以下の通りになります。
- 1000円～194万9000円：5%、控除額0円
- 195万円～329万9000円：10%、控除額97,500円
- 330万円～694万9000円：20%、控除額427,500円
- 695万円～899万9000円：23%、控除額636,000円
- 900万円～1799万9000円：33%、控除額1,536,000円
- 1800万円～3999万9000円：40%、控除額2,796,000円
- 4000万円以上：45%、控除額4,796,000円
海外FXの税金計算方法
海外FXの税金を求める計算式は以下の3つです。3つを合計したものが海外FXでかかる税金の合計となります。
- 所得税：所得×累進課税の税率-控除額
- 住民税：所得×10%
- 復興特別所得税：所得税×2.1%
例として、給料400万円を貰っているサラリーマンが海外FXで100万円の利益を得た場合で計算すると以下の通りです。
- 所得税：500万円×20%-427500円= 572,500円
- 住民税：500万円×10%=500,000円
- 復興特別所得税：572,500×2.1%=12,022円
- 掛かる税金：572,500+500,000+12,022=1,084,522円
まとめ
今回は確定申告の条件と海外FXの税金について解説しました。海外FXの場合、累進課税の影響で所得が大きくなるにつれて、税率が大きくなるので気を付けるようにしましょう。
