積立NISAを続けるべきか、それともやめるべきか、迷われている方はいませんか。
2024年から始まった新NISA制度により、従来の「一般NISA」と「積立NISA」は統合されました。この変更を受けて、従来の積立NISAを見直し、新制度の活用を検討する人が増えているようです。
この記事では、「積立NISAはやめたほうがいい」と言われる理由を詳しく解説。さらに、新NISAとの違いや賢い運用方法についてもご紹介します。
そもそもNISAとは？
そもそものNISAの仕組みを知らない人のために、簡単にNISAについて解説していきます。
NISAとは株式や投資信託などを売却して得た利益が非課税になる、とっても嬉しい制度です。通常は20％の税金がかかるので、その分を国が税金を免除してくれるということになります。
積立NISAをやめたほうがいいと言われる理由
積立NISAは、少額から投資を始められる手軽さで人気を集めています。しかし、長期運用を前提としているため、いくつか注意が必要です。
まず、積立NISAは長期投資を基本としているため、急な出費に備えにくいという側面があります。投資信託を売却する時期によっては、損失を被る可能性もあるでしょう。また、年間40万円の非課税枠は、使い切れなかった場合でも翌年に繰り越すことはできません。
こうした点が、「積立NISAはやめたほうがいい」という意見につながっていると考えられます。
新NISAと積立NISAの違い
新NISAは、これまであった「一般NISA」と「つみたてNISA」が一緒になった、新しい制度です。大きく変わった点がいくつかあります。
「新NISA」の特徴
早速新NISAの特徴を見ていきましょう。
- 非課税で持っていられる期間が無期限になったこと: これまでは、非課税で保有できる期間が決まっていましたが、新NISAではずっと非課税で持ち続けることができるようになりました。
- 生涯で使える非課税の枠が大きくなったこと: 生涯で最大1,800万円まで、投資で得た利益に税金がかからなくなりました。このうち、1,200万円は成長投資枠として、より幅広い投資に使うことができます。
- 1年間に投資できる金額が増えたこと: 従来のつみたてNISAでは年間40万円まででしたが、新NISAでは年間最大360万円まで投資できるようになりました。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」
さらに、新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠を同時に使えるようになりました。
- つみたて投資枠：これまでのつみたてNISAと同じように、コツコツと積み立てていきたい方に向いています。
- 成長投資枠：株式投資など、より積極的に投資に挑戦したい方にとって魅力的な選択肢となります。
新NISAは、投資初心者の方から、経験豊富な投資家の方まで、幅広い層の方が活用できる制度と言えるでしょう。
積立NISAから新NISAに移行するほうがいい？
新NISAの登場により、「積立NISAから新NISAに乗り換えるべきか？」と悩む方もいるかもしれません。
結論としては、どちらが適しているかは、各個人の資産形成の目標やライフスタイルによって異なります。新NISAへの移行を検討する前に、自身の状況をしっかり見つめ直すことが大切です。
新NISAが向いているタイプ
新NISAが向いている人は、毎月コツコツ積み立てながら、まとまった資金で一括投資にも挑戦したいと考えている人です。
新NISAであれば、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を組み合わせることで、柔軟な運用が実現します。また、株式投資など、よりリスクの高い投資に挑戦してみたい方にも適しています。
さらに、非課税枠の拡大により、より高いリターンを狙えるようになりました。
新NISAは、投資経験の幅を広げ、資産形成を加速させたい方に最適な制度と言えるかもしれません。
積立NISAの継続がいいタイプ
新NISAへの移行が必ずしもいいとは限りません。従来の積立NISAに近い、「つみたて投資枠」を活用し、少額投資を継続したいと考える方もいます。投資初心者の方や、年間投資枠を使い切るのが難しいと感じる方は、無理に新NISAに移行する必要はないでしょう。
新NISAは、制度がやや複雑なため、理解するのに時間がかかる可能性があります。
まずは、つみたて投資枠で少額から始め、徐々に投資額を増やしていきましょう。自分のペースに合わせて、無理なく資産形成を進めていくことが重要です。
まとめ
「積立NISAをやめたほうがいいのか？」という問いに対する答えは、個々の状況によって異なります。
積立NISAの注意点が気になる方や、より自由な運用を望む方にとって、新NISAは魅力的な選択肢となるでしょう。
一方、少額投資を着実に続けたい方は、「つみたて投資枠」を中心とした運用がおすすめです。
最も重要なのは、自身の投資目的やリスクの許容度を十分に理解し、最適な制度を選ぶことです。新NISAの制度をしっかり理解した上で、自身に合った投資を選択してください。
