ここ数年、老後の年金問題や物価の上昇などにより、副業や資産運用を推奨する働きが加速しています。
様々な副業•資産運用の中でも低資金から手軽に始める事が出来る「FX」は人気が徐々に高まってきており、サラリーマンの方が副業としてFXを始めるという事も珍しくありません。
「これからFXを始めてみよう」「口座開設したけど何から手をつければいいのか分からない」といった方に向けてFX 初心者取引の超基本的な部分を解説します。
FX 初心者が確認すべき超基本
これからFXを始める初心者の方で「なにから覚えればいいのか分からない」といった方は非常に多いかと思います。
取引を始める前に覚えておきたい基本的なポイントをご紹介します。
そもそもFXとは?
FXは「Foreign Exchange」の略で、外国為替の事を指します。
例えば海外旅行の際に、日本円を他の国の通貨に両替するように、通貨同士の交換を意味します。
為替相場は、市場の需要と供給のバランスによって常にレートが変動しており、トレーダーはその価格差を利用して利益をあげることを目的としています。
基本用語を覚える
FX取引をする上で基本的な用語を覚えることはとても重要です。
ネットや本などで情報収集をするにしても、用語の意味がわからなければ理解することは出来ません。
よく使われる基本的な用語は後述しますが、しっかりと意味を理解するように心掛けましょう。
取引方法を確認する
FXの取引をするためには、FX業者が提供している専用のプラットフォームが必要になります。
売り買いの注文だけではなく、為替相場の分析なども行う必要があるため、実際に取引する前には必ず取引方法や操作方法を確認する事をおすすめします。
FX 初心者が覚えるべき基本用語
実際に取引を始める前に覚えておきたい基本的な用語を解説します。
円高•円安
円高とは円の価値が高くなった状態のことを指し、1ドル=100円から1ドル=90円になると”円高”となります。
逆に円安は円の価値が低くなった状態で、1ドル=100円から1ドル=110円になることをいいます。
経済ニュースなどで頻繁に耳にするので覚えておきましょう。
BID(ビッド)•ASK(アスク)
BID(ビッド)とはトレーダーが売り注文をする時の価格で、ASK(アスク)は買い注文時の価格を指します。
FXでは売値と買値で少し価格差があるため、この様に2種類の価格を表示しています。
約定(やくじょう)
約定とは、売買の注文が確定した事を意味します。
あらかじめ価格を指定して注文をする事も出来るFXですが、注文をしただけでは約定とはならず、その注文が確定して初めて約定されたとなります。
pips(ピップス)
pipsとは、ドル/円やポンド/ドルなどの通貨ペアの価格の変動幅を表す単位として使用されます。
FXでは様々な国の通貨を取引するため、どのくらいの価格が変動しているのかを比較するために共通の単位として”pips”が使用されています。
ドル/円やユーロ/円などの対円通貨ペアの場合「0.01円=1pips」と表す事が一般的です。しかし、ユーロ/ドルやポンド/ドルなどの”円”を含まない通貨ペアの場合は「0.0001(各通貨の最小単位)=1pips」と単位が変わってしまう点には気をつけましょう。
レバレッジ
日本語で「てこ」の意味を持つレバレッジは、口座資金以上の金額で取引する事が出来るシステムで、FXの最大の特徴と言っても良いでしょう。
日本国内のFXではレバレッジ倍率が最大で25倍までと決められています。
つまり、口座に100万円の資金がある場合は最大で2500万円分の取引をする事が可能となります。
スプレッド
スプレッドとは売値と買値の価格差を指します。
このスプレッドが実質的な手数料となり、取引するたびに発生するため、スプレッドは狭い方が効率的にトレードする事が出来ます。
ポジション
ポジションとは、注文が約定し通貨を保有している状態を言います。
買い注文をして通貨を保有している状態を「買いポジション」または「ロングポジション」と言い、売り注文で保有している場合は「売りポジション」や「ショートポジション」と表現されます。
ロスカット
口座内資金に対して、一定の基準まで損失が膨らんでしまった際に強制的にポジションを決済する仕組みのことを言います。
この基準はFX会社によって様々で、損失の拡大を防ぐためのセーフティシステムとして機能します。
スワップポイント
スワップポイントは通貨ペア同士の金利差の事を指します。
金利の高い通貨を購入し、金利の低い通貨を売っていると金利を受け取る事が出来ます。しかし、逆に金利の低い通貨を購入し、金利の高い通貨を売っていると金利を払わなければならなくなります。
こちらは各FX会社によって違うため、確認しましょう。
自分に合ったトレードスタイルを確立する
FX取引と一言で言っても、トレードのスタイルは人それぞれです。
自分の生活スタイルに合わせた取引方法を選ぶ事も大切です。
スキャルピング
スキャルピングとは「超短期取引」であり、注文してから決済するまで数秒〜数分で完結する取引スタイルです。
一度の取引で得られる利益は少ないですが、何度も取引を繰り返してコツコツと利益を積み上げていきます。
一瞬の判断力が必要な上級者向けのスタイルです。
デイトレード
FXトレーダーと聞いて1番イメージされやすいのがデイトレードかと思います。
注文してから決済するまで数分〜数時間ほどで、その日のうちに取引を完結する取引スタイルです。
相場分析やテクニカルなどが機能しやすく、初心者にもおすすめな方法です。
スイングトレード
スイングトレードは「長期取引」であり、注文から決済まで数日〜数ヶ月以上という長いスパンで利益を最大化させる取引スタイルです。
相場分析やテクニカルだけではなく、世界情勢などの今後の見通しなど様々な要因を考える必要がありますが、為替チャートに張り付く必要がないため、日中チャートを確認できないサラリーマンの投資方法としてもおすすめです。
FX 初心者の取引のコツ
FX 初心者の方が心掛けて欲しいコツをご紹介します。
損切りは迷わずする
FXでは常に勝ち続けることは不可能です。どんなベテラントレーダーであっても損をする事は普通です。
大切な事は「損小利大」で、損は小さく抑えて利益を大きく伸ばすことが大切です。
損を小さく抑えるためにも、失敗したトレードは早々に見切りをつけて損切りをして、次のチャンスを待ちましょう。
FX 初心者で損切りが出来ずにズルズルと損失額が膨らんでいき、1回のトレードで全ての資金を溶かしてしまい退場してしまう方も多くいます。
余剰資金で運用する
生活費を削ってFXをする事は絶対に辞めましょう。
FX取引で大切な事はメンタルの管理であり、失うと困るお金で取引をしてしまうと正常な判断をする事が出来なくなってしまいます。
もし全て失っても問題ない”余剰資金”で始める事を強くおすすめします。
体調管理も大切
FX取引をするためにも体調管理も心掛けましょう。
一見関係なさそうに思えますが、一瞬の判断力や相場の分析など思うように出来なくなってしまう可能性があるため、体調を崩した状態でトレードをすると成績にも大きく影響が出てきます。
また、トレードする時は飲酒もおすすめしません。酔っ払って判断が鈍ってしまうためです。
目標金額を設定する
FXでは「常に勝つ」ということは不可能であり、常にリスクに晒されている事を意識しましょう。
ある程度利益が出ていてもダラダラと取引を続けて、結果的に全て失うという事もありえます。
目標金額を決め、目標を達成したらFX口座から銀行口座へ出金をして利益を守る事も大切です。
まとめ
手軽に始める事が可能で人気のFX取引ですが、その手軽さゆえに知識ゼロで始めてしまい失敗する人が多いのも事実です。
しっかりとした下準備と、正しい知識を持ってから為替の世界へ飛び込むことを強くおすすめします。